アニメ版における「お前はもう死んでいる」を語る上で欠かせないのが、ケンシロウ役を演じた名声優・神谷明氏の怪演です。怪鳥のような甲高い叫び声「アタタタタタ!」の連打から一転し、低くドスの利いた静かな声で放たれる「お前はもう死んでいる」のギャップは、当時の子どもたちを熱狂させました。
さらに決定打となったのが、番組の最後を飾る「次回予告」の構成です。ナレーターの千葉繁氏によるテンションが極限まで高まるハイテンションな語りのラストを、ケンシロウが「北斗の拳、次回もお前はもう死んでいる」と締めくくる演出が毎週お茶の間に流れました。
本編では言わない週であっても、予告編では必ず毎週耳にする構造になっていたことこそが、日本中の視聴者に「北斗の拳=お前はもう死んでいる」という不変の方程式を刻みつけた最大の仕掛けだったと言えます。