2017年に窪田正孝主演で実写化された連続テレビドラマ版と、荒木光・金城宗幸による原作漫画とでは、物語の結末および主要キャラクターの運命において決定的な相違点が存在します。
最大の違いは、ヒロイン・蓮子(ドラマ:永野芽郁)との関係性と「救い」の描写です。原作のトビオは逃亡劇の過程で蓮子と肉体関係を結びつつも、最終的には自らの抱える闇の深さから彼女の元を去り、別の女性と家庭を築く道を選びます。一方のドラマ版では、トビオが自首して刑期を終えた後、蓮子と再会し、切ない別れを経て前を向くというヒューマンドラマとしてのカタルシスが強調されました。
また、矢波高の不良リーダー・市橋の結末も大きく異なります。原作における市橋は、トビオと奇妙な友情で結ばれながらも、爆破による後遺症と絶望から自ら命を絶つという凄惨な結末を迎えます。ドラマ版ではその悲劇性をさらにドラマチックに演出した一方、原作漫画が持つ「救いようのないリアルな虚無感」は、原作ならではの圧倒的な切れ味として読者の胸をえぐり続けます。