もともとこの楽曲は、草彅剛主演のフジテレビ系ドラマ『37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜』の主題歌として書き下ろされた。ドラマの文脈に寄り添いながらも、山口一郎は単なるタイアップ曲に終始させなかった。彼が試みたのは、極限状態における人間の精神性を、極めて私的な視点から切り取ることだった。
「僕」という極めてミニマムな主観と、「花」という客観的な存在。この二つの距離感を測るように進む言葉の配置は、ポップミュージックの歌詞としては異例なほどストイックだ。山口の徹底したこだわりが、単なるBGMではない、文学作品としての強度を楽曲に与えている。