2022年晩秋、渋谷のストリートを駆け巡った一報は、全国のバスケットボールおよびフットサルコミュニティに大きな衝撃を与えました。長年、渋谷のカルチャーを牽引してきた「GALLERY・2渋谷店」が、2023年1月15日をもって営業を終了するという公式アナウンスです。店頭に掲げられた告知ポスターの前で立ち尽くす高校生の姿や、SNS上で「青春そのものだった」と別れを告げる投稿が相次ぎ、Twitter(現X)では関連ワードがトレンド入りするほどの反響を呼びました。
GALLERY・2渋谷店閉店の真相について、運営元からの公式発表では「定期建物賃貸借契約の満了」が直接的な理由として挙げられています。しかし、商業不動産関係者や業界アナリストが指摘する構造要因は、単なる契約期間の終了だけにとどまりません。当時、渋谷駅周辺では100年に一度とも称される大規模再開発が急ピッチで進行しており、宇田川町周辺の地価および商業ビルの更新賃料は前年比15〜20%前後の大幅な上昇局面にありました。
加えて、2020年代初頭のパンデミックによって部活動や草トーナメントが制限された期間の打撃、さらにメーカーによる直営D2C(Direct to Consumer)モデルの強化が小売店を取り巻く収益構造を根本から変えつつありました。床面積の広い大型店を渋谷の一等地で維持し続けるコストと、得られるリターンのバランスをシビアに再計算した結果、経営陣は契約更新を行わず、事業リソースを他の主要拠点へ再配置するという苦渋の経営決断を下したと見られています。