個人のスキル向上や賃上げのニュースが報じられる一方で、なぜ年収中央値が下がる理由や伸び悩みが指摘されるのでしょうか。その核心は、日本の年収分布ピラミッドの構造変化にあります。
最大の要因は、正社員と非正規雇用の深刻な年収差です。国税庁のデータでも、正社員の平均給与が500万円台前半であるのに対し、非正規雇用労働者の平均給与は約200万円前後に留まります。非正規雇用の割合が労働者全体の約4割弱を占める構造が定着したことで、年収分布の下層に位置する人口が増加し、国全体の中央値を押し下げる圧力が継続してかかっています。
少子高齢化に伴うシニア再雇用層(嘱託社員など)の増加や、短時間労働の拡大も中央値を押し下げる一因となっています。