食べた直後の桃の種をそのまま土に埋めても、なかなか芽は出てきません。桃の種子には硬い外殻(核)があり、内部の「仁(じん)」と呼ばれる柔らかい種子を守っているからです。発芽率を跳ね上げる最初の裏技は、この硬い殻をマイナスドライバーや万力を使って慎重に割り、中の仁を傷つけずに取り出すことです。
取り出した仁は、水で優しく洗い流して果肉の残りを完全に落とします。果汁や果肉が付着したままだとカビの原因になるためです。その後、湿らせたキッチンペーパーで仁を包み、密閉容器に入れて冷蔵庫の野菜室で保管します。この休眠打破(低温処理)こそが、春が来たと種子に錯覚させて発芽スイッチを入れる最大の秘訣です。