聖徳太子の地球儀は偽物か?斑鳩寺オーパーツの真相と江戸の謎

聖徳太子の地球儀は偽物か?斑鳩寺オーパーツの真相と江戸の謎

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兵庫県揖保郡太子町に位置する斑鳩寺は、聖徳太子が推古天皇から賜った土地に建立されたとされる由緒ある寺院です。この寺院の宝物庫に長年保管されてきた直径約15.8センチメートルの球形遺物が、通称「聖徳太子の地球儀(寺院での正式呼称は地中石)」と呼ばれています。

伝承によれば、この球体は推古天皇の時代、すなわち7世紀初頭の飛鳥時代に聖徳太子自らが作らせた、あるいは所持していたとされてきました。仮にこれが事実であれば、コロンブスの新大陸到達(1492年)やマゼランの世界周航(1519〜1522年)よりも900年近く前に地球が球体であることを認識し、正確な全地球図を把握していたことになります。そのため、長らく「常識では説明がつかない古代遺物(オーパーツ)」としてセンセーショナルに扱われてきました。

しかし、近年の歴史地理学や物質分析による聖徳太子の地球儀の調査結果は、まったく異なる事実を示しています。表面の漆喰(しっくい)や和紙の素材、記された文字の墨跡、地図の図法を詳細に検証した結果、制作年代は飛鳥時代まで遡るものではなく、江戸時代中期の制作であることが確定的な見解となっています。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。