ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)の報酬が日系大手企業はおろか、一般的な上場企業と比べても桁違いである最大の理由は、同社のビジネスモデルが持つ「超高収益な資本効率」と「徹底した成果配分主義」にあります。
一般的な事業会社では売上高に対する人件費率は10〜20%程度に留まりますが、ゴールドマン・サックスをはじめとする投資銀行では、純収益(Net Revenues)の約30〜35%前後が一貫して「報酬・福利厚生費(Compensation & Benefits)」としてプールされます。工場設備や大規模な原材料仕入れを必要とせず、「人材の知性とネットワーク」そのものが利益を生み出す源泉であるため、稼ぎ出した富の3分の1がダイレクトにバンカーやトレーダーへ還元される仕組みが確立されているのです。
特に大型M&Aの助言や数千億円規模の資金調達を担う投資銀行部門(IBD)の年収や、自己勘定取引を含むマーケット部門のトップパフォーマーが生み出す手数料収入は莫大です。1案件で数十億円のアドバイザリーフィーが動くディールを少数のチームで完遂するため、1人あたりが生み出す付加価値が極めて高く、それが数千万円から数億円という個人報酬へ直結します。