「インスタ映え」という言葉すら過去のものとなった現代、完璧に作り込まれたテーマパーク的なカフェやバーに飽き飽きした人々が目指すのは、演出のない「生」の空気だ。
ヨーロッパから訪れたという30代の男性旅行者は、スマホの翻訳アプリを片手に常連客と昭和歌謡をデュエットしていた。「高級ホテルのスカイバーでは味わえない、日本の日常の温もりがある。言葉が完全には通じなくても、一緒に歌えば友達になれるんだ」と興奮気味に語る。完璧にブランディングされた観光地では体験できない「生の対話」が、国境を超えて人を引きつけている。