検索エンジンで本作を調べると必ず浮上する「打ち切り理由」や「再放送されない理由」というキーワード。結論から言えば、打ち切り説は事実無根のデマです。全8シリーズ(PART1〜PART8)に加え、スペシャルおよび『最終章』まで全164話が制作された実績は、テレビ朝日水曜刑事ドラマ枠でも『相棒』や『科捜研の女』に匹敵する大長編記録です。
ではなぜ、これほどの国民的人気作が地上波の平日の再放送枠から姿を消してしまったのか。そこにはテレビ業界特有の構造的要因と権利処理の壁が存在します。
最大の理由は、各シリーズを彩った主題歌の音楽著作権・原盤権の複雑さです。本作は山下達郎(「ヘロン」)、松山千春(「愛の歌」)、長渕剛(「静かなるアフガン」)、今井美樹(「氷のように微笑んで」)など、日本ポップス界の巨頭たちによる大ヒット曲が主題歌に採用されていました。当時の契約形態と現代の2次利用・再許諾のコスト構造が合致せず、地上波の低予算な再放送枠では採算が取りにくい実情があります。
さらに、放送当時の標準規格であった「4:3画面比率」のアナログSDマスター素材であることも影響しています。近年の地上波タイムテーブルは16:9のHD高画質リマスター作品(『相棒』等)が優先的に編成される傾向があり、古いマスターテープのデジタル変換コストが参入障壁となっているのです。