シンドバッドがなぜ白と黒のルフを同時に宿す「半分堕天」という歪な状態になったのか。その真相は、正統外伝『シンドバッドの冒険』のクライマックスで明かされました。
若き日のシンドバッドは、志を同じくしたパルテビア帝国の皇女セレンディーネらと共に理想国家の建設を目指していました。しかし、強国バルバッドやアル・サーメンの冷酷な謀略によってシンドリア商会は壊滅的な打撃を受け、仲間たちが次々と命の危機に晒されます。絶望と憎悪に苛まれたセレンディーネは、魔神ゼパルを宿したまま自ら完全に堕天し、命を落としました。
愛する者や仲間を救えなかった無力感と理不尽な運命に対し、シンドバッドは激しい怒りと自責の念を抱きます。彼はセレンディーネの亡骸から溢れ出た黒いルフを自らの身体へと取り込み、彼女の憎しみも罪もすべて背負って生きる道を選択しました。
運命に抗う漆黒の感情を抱きながらも、世界を平和に導くという高潔な理想(白いルフ)を捨てなかった結果、彼は「白と黒のルフを半分ずつ併せ持つ」唯一無二の半堕天者となったのです。