ネット検索で頻繁に浮上する「韓国人や韓国ルーツを公表している日本の芸能人は一体誰なのか」という疑問。結論から言えば、自身のアイデンティティや生い立ちを公の場で自ら語っている著名人は、大御所歌手から日本アカデミー賞受賞俳優、世界的ミュージシャンまで幅広く存在します。ここでは、公式の手記や確かな取材記録によって事実が確認できる代表的な人物を取り上げます。
芸能界の重鎮として知られる和田アキ子氏は、自著『どしゃぶり雨の中で』(1994年)や過去のドキュメンタリー番組において、自身のルーツについて率直に語っています。大阪市天王寺区で生まれ育った彼女は、芸能界デビュー後に日本国籍を取得(帰化)する手続きの過程で、叔父から自身が済州島にルーツを持つ在日韓国人2世であることを知らされたと述懐しています。当時の衝撃や葛藤、そしてそれを乗り越えて歌謡界の頂点へと登りつめた半生は、多くの人々に勇気を与えました。
世界的ギタリストである布袋寅泰氏もまた、2006年に発表した自伝『秘密』(幻冬舎)の冒頭で、父親が韓国人であり、母親がアイヌとロシアの血を引く家庭環境で育ったことを告白しました。自らの出自を「ハイブリッド」と表現し、多様な文化の交差こそが自身のオリジナリティあふれるロックサウンドの源流であると位置づけた記述は、当時の音楽シーンに大きな感銘を与えました。
女優の井川遥氏は、デビュー初期の雑誌インタビュー(『月刊現代』など)において、自身が在日韓国人3世(本名:趙秀恵)であることを語っており、のちに日本国籍を取得しています。その透明感あふれる美貌と確かな演技力で、CM女王から本格派女優へと脱皮を遂げた彼女の歩みは、出自に関わらず実力でファンを魅了し続ける姿勢の象徴といえます。
さらに、実力派俳優の伊原剛志氏は自著『志道』やメディア出演時に、在日コリアン3世として育ち、20代の頃に帰化して日本国籍を取得した事実を隠すことなく公表しています。また、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)親善大使としても国際的に活動するギタリストのMIYAVI氏は、父親が在日韓国人2世であることを公の場で明かし、ボーダーレスな価値観と人道支援への原動力を語っています。
音楽界では、m-floのVERBAL氏が在日コリアン3世としてのバックグラウンドを語り、米国ボストン留学などを経て多言語・多文化をミックスさせた独自のヒップホップスタイルを確立しました。また、デビュー時から本名を隠さず活動してきたソニン氏は、圧倒的な歌唱力と舞台度胸でミュージカル界において『菊田一夫演劇賞』や『読売演劇大賞』優秀女優賞を受賞するなど、唯一無二のポジションを確立しています。