東京一極集中の引力が強まる一方で、都道府県別GDPの勢力図に劇的な風穴を開けた地方都市が存在する。その筆頭が、先端半導体工場の集積に沸く熊本県だ。巨大ファブの稼働に伴うサプライチェーン企業の進出ラッシュは、周辺の建設需要、物流、地価、そして賃金水準を劇的に押し上げた。製造業の大型直接投資が、わずか数年で地域全体の経済規模を拡張させる起爆剤となった好例だ。
同様の地殻変動は、次世代半導体拠点の整備が進む北海道千歳市周辺や、高付加価値型の滞在体験を確立した国際観光都市にも波及している。単なる頭数集めの観光から脱却し、富裕層インバウンドの単価を最大化した地域は、サービス収支を劇的に改善させた。中央からの再分配に頼るのではなく、独自の産業競争力で外貨と民間投資を貪欲に引き寄せた地方都市が、従来の序列を猛烈な勢いで塗り替えている。