戸田恵梨香さんの父親の仕事について調査すると、真っ先に浮上するのが「少林寺拳法の師範」という武道家としての顔です。父親のお名前は戸田圭六(けいろく)氏。地元である兵庫県神戸市灘区において長年にわたり少林寺拳法の指導者として活動し、門下生から厚い人望を集めていました。
圭六氏は単なる武道愛好家にとどまらず、公認の道場主(支部長クラス)として地域の子どもたちや門下生に武道の精神と礼儀作法を徹底的に叩き込んでいました。家庭内でもその厳格さは変わらず、挨拶の仕方や箸の持ち方、目上の人間に対する敬意の払い方に至るまで、極めて厳しいしつけが行われていたと本人がテレビ番組などで明かしています。戸田恵梨香さん自身も父親の手ほどきを受け、小学生時代にはすでに少林寺拳法初段(黒帯)を取得するほどの腕前に達していました。
しかし、順風満帆に見えた道場経営は、ある歴史的災害によって突如として断絶を余儀なくされます。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災です。この震災によって生活基盤は激変し、一家の大黒柱として下した苦渋の決断が、後の「保険会社への転身」でした。
スポーツ紙芸能デスクの取材メモや地元関係者の証言によると、震災後に圭六氏は武道一本での生計継続を断念し、家族を守り抜くために大手生命保険会社・損害保険関連の営業・代理店業務へと職を移しました。武道家からビジネスパーソンへのキャリアチェンジは容易ではなかったと推察されますが、武道で培った誠実さと折れない精神力を武器に、顧客開拓と生活の立て直しに奔走したといいます。