2026年、長年物議を醸してきた「技能実習制度」が全廃され、新たな「育成就労制度」が本格運用へと舵を切った。転籍の制限が大幅に緩和され、キャリアパスの透明化が義務付けられたこの制度改革は、日本の労働現場に強烈な自省と変革を迫っている。
円安の定着や本国ベトナムの急激な経済成長に伴い、「日本を選んでもらう」ための条件はかつてないほど厳しくなった。都内のIT企業や地方の建設・製造現場では、単なる給与額だけでなく、スキルアップの機会や住環境、フェアな評価体系の提示が死活問題となっている。もはや「出稼ぎ」の目的地として日本を無条件に選んでくれる時代は終わった。ベトナム人労働者は、自らの将来価値を高めるための最適な舞台として日本を見定めており、企業側の意識改革が追いつかない組織からは容赦なく人材が流出する構造が鮮明になっている。