画面を通じて伝わってきた未知子と博美の信頼関係は、演じる米倉涼子と内田有紀本人の関係性と見事にシンクロしていました。ふたりは共に1975年生まれの同い年。芸能界という荒波を長年生き抜いてきた者同士ならではの、言葉を交わさずとも通じ合える空気感がありました。
インタビューや特番の現場で語られた撮影秘話として知られているのが、ふたりの距離感の保ち方です。過剰につるむのではなく、現場に入れば互いの集中力を極限まで高め合う。米倉涼子が座長として現場を牽引する重圧を背負う中で、内田有紀は常に一歩引いた位置から全体を見渡し、さりげない声かけで米倉の精神的な支えとなっていました。
2024年に公開された『劇場版ドクターX FINAL』のクランクアップ時、米倉と内田が抱き合って涙を流した光景は、12年以上に及ぶ長い旅路を共に闘い抜いた戦友ならではの崇高な瞬間でした。特に、シリーズを通じて紹介所の「晶さん」として二人を見守り続けた名優・西田敏行さん(蛭間重勝役)の逝去という悲しみも重なる中で、彼女たちが見せたプロフェッショナルとしての立ち振る舞いは、現場スタッフ全員の胸を打ったと報じられています。