ネット検索で「パンガシウス 危険性」「パンガシウス 寄生虫 真相」といった不穏なキーワードが目につくことがあります。こうした懸念の出どころは、メコン川の水質汚染報道や、過去に一部の養殖場で問題視された抗生物質の過剰投与、未認可薬品の使用に関する古い情報です。
現在日本へ輸入されているパンガシウスの約9割以上はベトナム産の管理養殖モノです。かつての粗放的な養殖環境とは一線を画し、現在の主要養殖場は最新のバイオセキュリティと水質循環管理を導入しています。厚生労働省の輸入時監視体制に基づき、動物用医薬品(抗生物質・合成抗菌剤)や重金属の残留検査が厳格に実施されており、基準を超えた製品は国内に一切流通できません。
寄生虫(アニサキスなど)に関する不安についても、科学的な検証がなされています。パンガシウスは管理された淡水池で配合飼料を与えられて育つため、海洋魚のようなアニサキス寄生の心配はありません。また、淡水特有の寄生虫リスクについても、出荷前の急速冷凍処理(マイナス20度以下での一定時間凍結)によって完全に死滅する環境が確立されています。生食(刺身)での提供は禁止されていますが、中心部まで十分に加熱調理する前提であれば、安全性に関する実質的なリスクは極小です。
さらに、持続可能性と安全性を証明する国際基準「ASC認証(水産養殖管理協議会)」を取得した養殖場からの調達が業界標準となっており、消費者が過度に危険視する根拠は見当たりません。