足の血管が糸やミミズ状に浮き出る原因と下肢静脈瘤の最新治療

足の血管が糸やミミズ状に浮き出る原因と下肢静脈瘤の最新治療

足の血管が糸やミミズ状に浮き出る原因と下肢静脈瘤の最新治療にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

インターネット上やSNSでは、足の血管の浮きやむくみに関して科学的根拠を欠く誤解が散見されます。自己流の対処法が病態をかえって悪化させるケースも少なくありません。

誤解1:強いマッサージやローラーで揉みほぐせば血管のボコボコは元に戻る?

これは極めて危険な誤解です。浮き出ている血管は、血管壁が薄く引き延ばされ、弁が壊れている状態です。強い力でゴリゴリとマッサージしたり、硬いフォームローラーで圧迫したりすると、静脈壁に炎症を起こしたり、血栓(血の塊)を誘発したりする危険があります。むくみを取るための優しいリンパドレナージュは有効ですが、浮き出た血管そのものを押し戻すことは不可能です。

誤解2:市販の着圧ソックスを履けば静脈瘤は根本的に治る?

市販の一般的な着圧ソックスは全体を一律に締め付けるものが多く、足首から太ももにかけて圧力が段階的に弱くなる「段階的着圧設計」が施されていない製品もあります。不適切な圧迫はかえって静脈の血流を阻害することがあります。また、医療用弾性ストッキングであっても、その役割は「進行の抑制と症状の軽減」であり、壊れた弁を修復して血管のボコボコを消し去る根本治療ではありません。

誤解3:足の静脈瘤はエコノミークラス症候群のように突然死を招く?

下肢静脈瘤(表在静脈の病気)と、肺塞栓症を引き起こす深部静脈血栓症(深部静脈の病気)は、同じ足の血管病でも発生場所が異なります。一般的な下肢静脈瘤のコブが原因で心筋梗塞や脳梗塞を起こすことは基本的にありません。過度な恐怖を抱く必要はありませんが、血流の停滞によって「血栓性静脈炎」を起こして強い痛みを伴うケースはあるため、正しい鑑別が必要です。

吉田 誠
著者

吉田 誠

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