深界五層を越えてラストダイブを敢行できる最高峰の探窟家「白笛」。彼らは自らの大切な者を「命を響く石(ユアワース)」へと昇華させることで特権的な力を得ており、いずれも常識を超越した規格外の能力と特級遺物を保有しています。
不動卿オーゼンは「千人楔」を自らの肉体に120箇所打ち込み、巨大生物をも素手でねじ伏せる圧倒的な膂力と長寿を獲得しています。深界二層の監視基地(シーカーキャンプ)を守護しながら、リコが死産した際に「呪い除けの籠」に入れて蘇生させた過去を持ち、冷徹な言動の裏でリコの旅立ちを後押ししました。
黎明卿ボンドルドは精神隷属器「ゾアホリック」によって自らの意識を祈手(アンブラハンズ)たちに分散させ、肉体の死すら無効化する異常な生態を築き上げました。さらに深界五層の上昇負荷を肩代わりさせる「カートリッジ」を開発し、自らを祝福された成れ果てへと昇華させるなど、科学と狂気が同居した最強の障害として立ちはだかりました。
そして現在リコたちと行動を共にしている神秘卿スラージョは、笛の音によって配下の獣相たちの潜在能力を極限まで引き出す指揮官型の白笛です。自らの身体能力のみならず、異形の仲間たちとの強固な信頼関係と戦術的連携によって深界六層を生き延びてきました。先代の英雄である先導卿ワクナや、いまだ底で待つとされる殲滅卿ライザを含め、白笛たちはそれぞれの「狂気的な憧れ」を原動力にアビスを切り拓いています。