御札の祀り方で最も頻繁に発生している致命的なミスが、御札本体に直接画鋲やピンを突き刺して壁に留める行為です。SNSや知恵袋でも「賃貸だから画鋲で留めてしまったが大丈夫か」という相談が後を絶ちません。
神社神道の教義において、御札の中心部には神様の名前や神璽(しんじ)と呼ばれる朱印が押されており、そこは神様の神気が凝縮する「心臓部」に相当します。そこに金属の針を刺す行為は、文字通り神仏の御身体を刃物で傷つける行為と同義です。祟りや呪いといったオカルト的な話ではなく、神仏を敬う礼節の観点から絶対に避けるべきタブーとして伝承されてきました。
壁に固定する際は、御札を傷つけない固定具を選択するのが最低限のマナーです。具体的には、御札を和紙や薄紙で包んでから外側の余白部分を留めるか、後述する簡易スタンド・自立スタンドを活用するのがスマートな現代の手法です。
また、住宅内で絶対に避けるべき「NG配置」には明確な理由が存在します。以下の3箇所には決して御札を配置してはいけません。
第1に、トイレや浴室など水回りと背中合わせになる壁面、およびゴミ箱の直上です。神道において最も忌み嫌われるのは「穢れ(けがれ)」と「不潔」であり、不浄な気や悪臭が漂う箇所の至近距離に神様を安置することは無作法極まりないとされます。
第2に、人が頻繁に出入りするドアや引き戸の真上です。扉の開閉による振動で埃が舞い上がりやすいだけでなく、下を人が絶えず通過することで神様を踏みつけるような動線が生じるため、落ち着いて鎮座できる環境とは言えません。
第3に、テレビやオーディオ機器の真上・パソコンデスクの直上です。電磁波や激しい音響、騒々しい振動が常時伝わる場所は、神域としての静謐(せいひつ)さを著しく損ないます。