関ジャニ∞の激震となった2018年4月の渋谷すばる脱退会見、そして2019年9月の錦戸亮の脱退発表。当時、週刊誌や一部ネットメディアでは「グループ内の確執」「方向性の対立」といった憶測が飛び交いました。しかし、一次資料や当時の発言を丹念に紐解くと、事実はまったく異なる文脈を持っています。
渋谷が2018年に語った脱退理由は、「音楽を専門に学び、海外を拠点に自分の責任で表現を追求したい」という強い意志でした。36歳という年齢を迎え、残りの人生でどれだけ音楽に没頭できるかという実存的な問いに向き合った結果の選択です。横山裕、村上信五をはじめとするメンバー全員が同席した異例の記者会見は、仲間としての苦渋と深い敬意が滲み出る場となりました。
その約1年半後、グループの15周年記念ツアーを完走してグループを去った錦戸亮の決断もまた、渋谷の脱退と無関係ではありませんでした。メインボーカルの主軸を失ったグループの再編において、錦戸は「自分自身の責任でゼロから表現を発信したい」という覚悟を固めました。両者の脱退は、単なる組織離脱ではなく、40代を手前にした表現者が選んだ「自立のプロセス」だったと言えます。