高校野球界において長年ブラックボックスとされてきた特待生制度ですが、横浜高校でも日本学生野球憲章に則った厳格な枠組みの中で運用されています。いわゆる「特待」として迎えられる選手には、入学金や授業料の全額免除を受ける「S特待(A特待)」から、授業料の一部が免除される「B特待・C特待」など、選手の力量や中学時代の実績に応じた段階的な優遇措置が存在します。
ただし、ここで注意しなければならないのは、「特待生=高校生活の全費用が無料になる」わけではないという点です。学校への納付金である授業料や施設設備費は免除・減免の対象となりますが、後述する寮費や遠征費、ユニフォーム代や道具代といった野球部活動費そのものは実費負担となるケースが大半を占めます。特待生として手厚い評価を受けて進学した場合でも、3年間で数百万円規模の家庭負担が発生することは保護者がまず知っておくべき現実です。
また、特待生資格は入学後も無条件で保証されるものではありません。定期試験での成績不振や素行不良、あるいは著しい競技意欲の低下が見られた場合、特待資格が剥奪される規程も整備されています。文武両道を掲げる私学として、グラウンド外での立ち振る舞いも厳しくチェックされるのが近年の実情です。