ネット上の掲示板やSNSでは、「日立鉱山病院で凄惨な事件が起きた」「カルテが散乱した廃墟で女性の霊が出る」といった日立鉱山病院 心霊体験談が数多く投稿されています。しかし、当時の日立市史や警察記録、新聞縮刷版を精査しても、同病院内で猟奇的な殺人事件や特異な事故が発生した記録は存在しません。
では、なぜこのような不気味な噂が定着したのでしょうか。その背景には、近隣に位置する有名な神木「日立鉱山 一本杉」の伝承との習合があります。一本杉は、鉱山鉄道の敷設や道路拡張の際に伐採しようとした作業員が相次いで事故や急病に見舞われたという強い祟り伝承が残る場所です。この一本杉にまつわる怪奇譚と、山奥に取り残された無人の日立鉱山病院 廃墟の視覚的恐怖がネット上で結びつき、「茨城県 心霊スポット 病院」という架空の恐怖イメージが増幅されていったのが実態です。