富山市ガラス美術館の扉を開けた瞬間、誰もが視線を奪われるのが、2階から6階まで斜めに貫かれたダイナミックな吹き抜け構造です。建築を手掛けたのは、新国立競技場をはじめ世界的な名建築を生み出し続ける隈研吾氏。富山県産の杉材、ガラス、御影石、そしてアルミといった異素材が見事なリズムで組み合わされ、まるで森の中に降り注ぐ木漏れ日のような柔らかな光が館内全体を満たしています。
かつて薬のガラス瓶製造から発展し「ガラスの街とやま」として30年以上にわたり文化を育んできた富山市。そのアイデンティティが見事に結実したこの建築は、外観にも立山連峰の岩肌と雪の輝きを想起させるガラスとアルミのルーバーが張り巡らされています。国内外の建築ファンやアート愛好家から「建物そのものがひとつの巨大な芸術作品」と称賛される理由が、足を踏み入れた瞬間に実感できます。