楽天の原点であるEC事業、「楽天市場」もまた脱皮を図っている。AmazonやYahoo!ショッピング、さらには海外系低価格ECの台頭という熾烈な環境下で、同社が舵を切ったのが「楽天AI」の全社的統合だ。
出店店舗向けの接客アシスタントや在庫最適化ツール、さらにはエンドユーザー向けのパーソナライズ検索。AIの導入によってコンバージョン率(購入率)が著しく改善し、広告出稿の効率も格段に高まった。単なるショッピングモールから、データ主導型の超高度なリテールメディアへと進化を遂げつつある。
ポイント還元率の改定を巡っては一時期ユーザーからの反発も囁かれた。しかし、エコシステム内でのポイント周回率は依然として高く、AIによる個別最適化オファーがユーザーの離脱を食い止めている。ECの流通総額(GMS)が再び拡大軌道に乗ったことは、グループ全体の基盤が依然として揺るぎないことを証明した。