ビリルビン値が過度に上昇した際に現れる代表的な身体所見が「黄疸(おうだん)」です。自覚症状として現れる兆候には明確な順序と見分け方があります。
最も初期に現れるのが、眼球結膜(白目)の黄染です。ビリルビンにはエラスチンという弾性線維と強く結合する性質があり、エラスチンを多く含む白目の端から黄色く染まり始めます。一般的にT-BILが2.0〜3.0 mg/dLを超えると肉眼で黄疸が確認できるようになります。皮膚の色は照明や肌質に左右されやすいため、鏡の前で白目をチェックするのが確実な見分け方です。
さらに見逃せないのが尿と便の変化です。直接ビリルビンが血中に溢れると腎臓から排出されるため、尿が濃いウーロン茶色や褐色に変色します。一方で、胆道閉塞によって胆汁が腸に流れなくなると、便に着色されず便が白っぽくなる「灰白色便」が出現します。全身の強い痒みや原因不明の倦怠感、右季肋部(右の肋骨の下あたり)の痛みを伴う場合は、放置せず直ちに医療機関へ足を運ばなければなりません。