『クレヨンしんちゃん』の連載がスタートした1990年はバブル経済の絶頂期およびその崩壊直後でした。当時は「ごく一般的な中流家庭のサラリーマン」として描かれていたひろしのスペックが、時代を経て「超勝ち組」へと意味合いを変えています。
SNSやネット掲示板に寄せられるリアルな反響にも、その変化が如実に表れています。
「35歳で年収650万、身長180cm、都心勤務の商社係長って婚活市場に出たら即成婚レベル」
「専業主婦のみさえを養って車と持ち家がある時点で、令和なら上位5%の超優良物件」
「子どもの頃は平凡なパパだと思っていたけれど、大人になってひろしの凄さとありがたみが骨身に染みる」
共働き世帯が多数派となった現代において、夫の単独年収のみでゆとりあるファミリー層の暮らしを成立させている姿は、かつて描かれた「庶民のパパ」から「時代が羨望する理想の男性像」へと完全にシフトしています。