多くの人が困惑するのが、「要支援2」と「要介護1」の境界線だ。要介護認定の基準となる「要介護認定等基準時間」において、要支援2と要介護1はどちらも「30分以上50分未満」という同じ区分に位置している。
では、何が明暗を分けるのか。決定的な違いは「認知機能の低下に伴う問題行動の有無」と「姿勢保持・立ち上がり動作の不安定さ」にある。
例えば、足腰が弱っていても理解力や判断力がしっかりしていれば「要支援2」にとどまることが多い。しかし、物忘れに伴う薬の飲み忘れ、火の不始末への不安、あるいは立ち上がる際に強いグラつきがあり転倒リスクが極めて高いと判断されると「要介護1」へ引き上げられる。つまり、自立した生活を維持するための「司令塔(脳)」と「土台(足腰)」の双方に黄色信号が灯ったサインなのだ。