理想の空間を手に入れるために、必ずしも巨額の費用を投じて新築を建てる必要はない。既存のストックを活用するリノベーションの現場では、あえて部屋数を減らす「減築的思考」が大きなトレンドとなっている。
細かく区切られた3LDKの壁を取り払い、風と視線が一直線に通る大空間へと再構成する。廊下やデッドスペースをあえて「何もしないためのヌック(小籠もり空間)」として仕立て直す。モノを収納するために壁一面のクローゼットを作るのではなく、本当に愛着のある家具だけを厳選して配置する。空間に余白が生まれた瞬間、思考のノイズは劇的に消え去る。