女の子のキャラクターを描く際、見る者の視線が最初に注がれるのは間違いなく「顔」だ。可愛らしさを決定づける最大の要因はパーツ配置の比率にある。初心者が陥りがちな典型的なNG例は、目・鼻・口を平面的に捉え、キャンバスの余白に対して均等に配置してしまうことだ。これにより、いわゆる「福笑い状態」や平坦で硬い印象が生まれてしまう。
プロが意識するのは、頭部を球体と円柱の組み合わせとして捉える立体アタリだ。眉から鼻先、鼻先から顎先までの距離を「1:1」ではなく「1:0.8」程度に縮め、やや下寄りにパーツを集めることで、幼さと愛らしさが際立つ黄金バランスが完成する。あごのラインはシャープに削りすぎず、頬の丸みをわずかに残すのが現代的なトレンドだ。
さらに視線を引き込む最大の武器となるのが「瞳の構造設計」である。単に同心円を描いて塗りつぶすのではなく、角膜の厚みと光の屈折を計算に入れたレイヤー構成を組み立てる。上まつ毛の落とす影を瞳の上部に落とし、瞳孔の奥に暗色を沈めつつ、下部に周囲の環境光を反映した反射光を忍ばせる。ハイライトを光源と厳密に連動させることで、キャラクターの内面が宿ったかのような生き生きとした眼差しが立ち現れる。