日本のメンズヘアシーンにおいて、白髪の概念を根底から覆した象徴的存在といえばアーティストの吉川晃司氏だろう。彼が見せる陰影豊かなヘアスタイルは、白髪を単なる老化現象ではなく、男の渋みと色気を引き出す決定打へと変貌させた。
従来の白髪染めは、生え際が伸びるたびに黒と白の境界線がくっきり現れ、かえって老けた印象を与えるジレンマを抱えていた。一方、アッシュグレーを取り入れたグレイヘアへの移行は、自前の白髪をベーストーンとして活用する。メンズヘアカラーの選択肢が多様化した現在、白髪をネガティブに捉える時代は完全に終わりを告げた。