手足口病を引き起こす病原体は、主にコクサッキーウイルス(A6、A16など)やエンテロウイルス71型(EV71)です。特に近年流行しているコクサッキーA6型(CA6)は、従来の手足口病よりも発疹が大型化し、全身に広がりやすい特徴を持っています。
大人が子どもよりも重症化しやすい最大の要因は、完成された免疫システムによる過剰な生体防御反応にあります。大人の強固な免疫がウイルスを排除しようと激しく攻撃を仕掛ける過程で、大量の炎症性物質(サイトカイン)が放出され、結果として周囲の正常な皮膚組織や末梢神経まで強く巻き込まれてしまいます。その結果、子どもよりも高い発熱(38度以上)や広範囲の重い皮膚炎を引き起こしてしまうのです。
大人の感染経路は、主に看病中の子どもからの飛沫感染や接触感染、糞口感染(オムツ交換など)です。潜伏期間はおよそ3日〜7日。発症初期は倦怠感や喉の痛み、発熱などインフルエンザに似た症状から始まり、熱が下がると同時に爆発的な皮膚症状が出現するパターンが典型的です。