冬はつとめての意味とは?枕草子の時間帯や語源・現代語訳を徹底解説

冬はつとめての意味とは?枕草子の時間帯や語源・現代語訳を徹底解説

冬はつとめての意味とは?枕草子の時間帯や語源・現代語訳を徹底解説に関する質問を徹底的にまとめました。詳細な解説をご確認ください。

国語のテスト対策や古典読解において避けて通れないのが、冬の段の正確な品詞分解と現代語訳です。まずは原文と現代語訳を確認し、試験頻出の文法ポイントを整理します。

【枕草子 第一段(冬) 本文】

「冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎ熾して、炭持て渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。」

【現代語訳】

冬は早朝が良い。雪が降っている朝は言うまでもなく素晴らしいし、霜がとても白く降りている朝も、またそうでなくても非常に寒いのに対して、火などを大急ぎでおこして、(暖を取るための)炭を持って廊下を行き来するのも、実に冬の朝にふさわしい。ところが、昼になって寒さが和らぎ次第に暖かくなっていくと、丸火鉢の中の火も白い灰ばかりになってしまって、見苦しい(みっともない)。

【重要箇所の品詞分解と文法解説】

学校の定期試験や大学入試で狙われやすいポイントを、文法構造から解剖します。

  • 降りたる:ラ行四段動詞「降る」の連用形「降り」+存続・完了の助動詞「たり」の連体形「たる」。ここは「雪が降っている」という存続(状態)を表します。
  • 言ふべきにもあらず:動詞「言ふ」+可能・当然の助動詞「べし」の連体形「べき」+格助詞「に」+係助詞「も」+ラ変動詞「あり」の未然形「あら」+打消の助動詞「ず」。「言うまでもない・言葉で言い表す必要がないほど当然だ」という意味の重要慣用表現です。
  • さらでも:ラ変動詞「さり(然り=そうである)」の未然形「さら」+打消の助動詞「ず」の連用形「で」+係助詞「も」。「そうでなくても(雪や霜が降りていなくても)」という譲歩の接続です。
  • 炭持て渡る:動詞「持つ」の連用形「持ち」に接続助詞「て」が付いた「持て」+ラ行四段動詞「渡る」の連体形。「渡る」は単に歩くのではなく「(あちこちへ)移動する・行き来する」を意味し、廊下を女房や下人が忙しなく通り抜ける光景を活写しています。
  • つきづきし:シク活用の形容詞「つきづきし」の終止形。「似つかわしい・ふさわしい・調和している」という意味を持ち、テストで最も問われやすい最重要古文単語の一つです。
  • ゆるびもていけば:マ行四段動詞「ゆるぶ(寒さが緩む)」の連用形「ゆるび」+接尾語・補助動詞「もていく(次第に〜していく)」の已然形「もていけ」+接続助詞「ば」。「〜すると」という順接確定条件を作っています。
  • わろし:ク活用の形容詞「わろし」の終止形。古典における価値序列「よし(良い)>よろし(悪くない)>わろし(感心しない・見劣りする)>あし(最悪だ)」の「わろし」であり、完全な悪というよりは「美観が損なわれてみっともない、面白くない」という美意識上の不満を表しています。
鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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