せいろと長く付き合ううえで最大の難関となるのが、「カビ」と「ひび割れ」です。ネット上には「天日干しで強力に殺菌すべき」「使用後はすぐにビニール袋やシンク下に仕舞う」といった誤った情報が散見されますが、これらは道具の寿命を縮める決定的なNG行為です。
天然素材で作られたせいろにとって、直射日光による紫外線と急速な熱乾燥は大敵です。急激に水分が蒸発すると木材の収縮率が均一に保てず、接合部の歪みや本体の割れを引き起こします。せいろひび割れ防止方法の鉄則は、「風通しの良い日陰で時間をかけて乾燥させること」に尽きます。
一方、せいろカビ対策手入れにおける決定打は、使用後の洗浄と乾燥のスピード感です。料理が終わったら放置せず、せいろが温かいうちに熱い湯とタワシを使って汚れを落とします。その後、乾いた清潔なふきんで表面の水分を徹底的に拭き取ってください。
最も注意すべきはせいろ乾かし方保管場所です。湿気がこもりやすいシンク下の引き出しや、通気性のないポリ袋の中は、カビにとって絶好の繁殖環境となります。理想的な保管方法は、キッチンの壁面にフックで吊るしておくか、風通しの良いオープンラックの上段に立てかけておくことです。「完全に乾いたように見えても、内部の芯まで乾燥するには丸1〜2日かかる」という時間感覚を持つことが、カビを永久に寄せ付けない秘訣です。