通常ダイヤルのRef.6263であっても、文字盤の表記やカラーリングによって評価額は大きく分岐します。愛好家の間で特に重要視されるのが「デイトナロゴの配置と大きさ」、そして「特殊表記の有無」です。
まず注目すべきは、デイトナ6263ビッグデイトナの違いです。6時位置の12時間積算計の上に配された「DAYTONA」の赤文字が大きい個体(ビッグデイトナ)と、控えめなサイズで印字された個体(スモールデイトナ)が存在します。1970年代後半以降に見られるビッグデイトナは視覚的なインパクトが強く、市場での人気が集中するため、査定額で100万円〜200万円以上の開きが生じます。
さらに、文字盤下部(6時位置)の「T SWISS T」の両隣にギリシャ文字のシグマ(σ)が刻印された「シグマダイヤル」も高評価の対象です。インデックスや針に金素材が使用されていることを示すこの仕様は、1970年代初頭の極めて短い期間にしか製造されておらず、デイトナ6263シグマダイヤルの価値は通常仕様に比べて20%前後のプレミアムが上乗せされる傾向にあります。
カラーバリエーションにおけるデイトナ6263黒文字盤とシルバー文字盤の価格差も見逃せません。メタルベゼルのRef.6265では黒文字盤の人気が高い一方、ブラックのプラスチックベゼルを配したRef.6263では、コントラストが際立つ「シルバー文字盤(白系)」にやや軍配が上がるケースが多く見られます。ただし、コンディションの良さが最優先されるため、エイジングが美しく均一に進んだブラックダイヤルも極めて高い評価額を維持しています。