日本バレーボール界の歴史において、もっとも悔しく、そしてもっとも誇り高き激闘として語り継がれているのが、2024年パリオリンピック準々決勝「日本対イタリア」です。
予選ラウンドを圧倒的な強さで1位通過したイタリアに対し、8位通過と苦しみながらも調子を上げてきた男子日本代表は、石川祐希主将や西田有志、髙橋藍らが神がかり的なプレーを連発。日本がセットカウント2-0とリードし、第3セットも24-21と3点のマッチポイントを握るという、誰もが日本の勝利を確信した歴史的瞬間に直面しました。
しかし、そこからイタリアが見せたのは「戦慄を覚えるほどの冷徹なシステム遂行」でした。タイムアウトが明けた極限のプレッシャー下、イタリアのサーバー陣は一切腕を縮こまらせることなくコースギリギリへ強打を打ち込み、ジャンネッリの的確なブロック配置とミキエレットのハイボール処理によって連続得点を奪取。デュースの末に第3セットをもぎ取ると、第4・第5セットを一気に押し切り、フルセット(20-25, 23-25, 27-25, 26-24, 17-15)で大逆転勝利を収めました。
過去10年間の主要国際大会における日本とイタリアの通算対戦成績を振り返ると、イタリアが大きく勝ち越しています。日本が組織力とスピードでイタリアを追い詰める試合は増えているものの、フルセットの20点以降、あるいはデュースにもつれ込んだ際の「ラスト3点を取り切る勝負強さ」において、イタリアの勝率は異常な数値を誇ります。