大手着付けサロンやレンタルショップの現場関係者に取材すると、浴衣の襟合わせに関するトラブルは毎年驚くほど多く発生しています。全国展開するヘアメイク・着付け専門店「アトリエはるか」などの窓口でも、返却時や相談時に「自分で着たら逆に着ていたことに途中で気付いた」という相談が後を絶ちません。
特に近年深刻化しているのが、「スマートフォンのインカメラ(自撮り)による誤認トラブル」です。SNSや大手Q&Aサイトには、次のような当事者の切実な声が数多く寄せられています。
「夏祭りで友人と自撮りした写真をインスタに投稿したら、フォロワーから『着物が死装束になってるよ』とDMで指摘されてパニックになった。実際は正しく着ていたのに、スマホの内カメラが自動で左右反転していただけだった」(20代女性・大学生)
「出かける直前に母親から『それ逆よ!』と怒鳴られて大喧嘩になった。母は洋服のレディース感覚で私の襟を見ており、母自身が勘違いしていた。危うく間違った左前に直して出かけるところだった」(10代女性・高校生)
スマートフォンのカメラアプリは、設定によって「鏡像(反転)」のまま保存される仕様があります。自分が正しく「左側を上」に着ていても、写真上では左前に見えてしまう事故が多発しているため、SNSに写真をアップロードする前には「設定で左右反転を補正しているか」の確認が必須です。