「入浴前や入浴中の飲酒がダメなら、お風呂上がりの一杯なら何の問題もないはずだ」と考える方も多いでしょう。熱い湯上がりに喉を鳴らして飲む冷たいビールは格別の味わいですが、ここにも知っておくべき生理的な盲点があります。
お風呂上がりのビール影響として最も警戒すべきは、入浴によってすでに脱水状態にある身体へ、利尿作用の強いアルコールを流し込む点にあります。喉の渇きをビールで潤そうとすると、胃腸での吸収スピードが異常に速まり、急激に血中アルコール濃度が跳ね上がります。水分を補給しているつもりで、実際には体内からさらに水分を奪い去り、血液凝固を加速させてしまうのです。
湯上がりの晩酌を心置きなく楽しむためには、飲む「手順」が何より大切です。浴室から出たら、まずは常温の水や麦茶、イオン飲料をコップ1〜2杯(約300〜400ml)しっかり摂取し、失われた水分を物理的に補います。火照った身体が落ち着き、脈拍が平常に戻ったことを確認してからグラスを傾ける。このワンクッションを挟むだけで、血管障害のリスクを劇的に下げることができます。