点滅信号機から一時停止標識への転換が進む一方で、依然として点滅運用が残る交差点では警察による交通違反取り締まりが重点的に実施されています。SNSやネット掲示板、Q&Aサイト等では、検挙されたドライバーからの困惑や怒りの声が毎日のように投稿されています。
「ブレーキランプを踏んで徐行しながら左右を確認していたのに、物陰から白バイが出てきて切符を切られた」
「黄色点滅と同じ感覚で通過してしまった。完全に警察の点数稼ぎの罠ではないか」
現場で取り締まりにあたる交通機動隊関係者の証言によると、ドライバー側の抗弁のほぼ大半が「徐行した」「車は来ていなかった」という主張に終始するといいます。しかし、交通法規において一時停止とは「車輪の回転が完全に停止すること」を意味し、時速1kmでも動いていれば法的には「不停止」とみなされます。
なぜここまで多くのドライバーが赤点滅で止まれないのでしょうか。交通心理学の観点からは、主に2つの認知バイアスが指摘されています。
- 慣れの惰性と認知的不協和:普段通り慣れた道路で「夜間に車が来るはずがない」という根拠のない予測が働き、ブレーキを完全に踏み込んでゼロ発進する労力を無意識に避けようとする心理。
- 黄色点滅との視覚的混同:夜間の暗がりの中で「ピカピカ光っている」という刺激だけを捉え、赤と黄の色彩認知よりも「点滅している=注意して進め」という大雑把なラベル付けを脳が優先してしまうエラー。
パトカーや白バイのドライブレコーダーには、停止線の直前で車輪が一度も止まることなく滑り抜けていく車両の姿が克明に記録されています。言い逃れの余地はなく、自らの認知エラーが招いた結果に過ぎません。