愛車のドレスアップや視認性向上を目的に、純正の白熱電球(T10ウェッジ球など)から社外製LEDバルブへ交換するカスタムは定番となっています。しかし、車幅灯の検査基準を正確に理解していないと、車検場(自動車技術総合機構の検査コース)で不合格通知を受けることになります。
道路運送車両の保安基準第34条および細目告示が定める車幅灯の主な基準は以下の通りです。
1. 灯火の色規定(白色が絶対原則)
車幅灯の発光色は「白色」でなければなりません。かつて存在した淡黄色は、2005年(平成17年)12月31日以前に製造された旧車にのみ適用される経過措置であり、現行基準では完全に非適合です。例外として、方向指示器(ウインカー)やハザードランプと構造上一体となっている、または兼用している場合に限り「橙色(アンバー)」が認められます。
検査現場で最も落とされやすいのが「青白いLEDバルブ」です。ケルビン数(色温度)が6,500K〜8,000Kを超えるような青みの強い製品は、ドライバーが「白」と主張しても、検査官の目視およびテスター判定で「青色」とみなされ不合格となります。車検適合を狙うのであれば、信頼性の高いメーカーが明記する「車検対応(5,000K〜6,000K前後)」の製品選定が必須です。
2. 明るさ(光度)と配光性能
車幅灯は「夜間に前方300mの距離から点灯を確認できること」が定められていますが、同時に「他の交通を妨げないもの(最高光度300カンデラ以下)」という上限が存在します。前照灯並みの超高輝度LEDを装着すると、眩惑光(グレア)と判定されて不合格になるリスクがあります。
また、バルブの素子配置によっては光がリフレクター(反射板)全体に回らず、一部分だけが点灯しているように見える「配光ムラ」が生じ、規定の視認角度(内側45度・外側80度・上方15度・下方15度)を満たせないケースも散見されます。
3. 左右対称性と同時点灯
左右の灯火の色、光度、形状は完全に同一でなければなりません。片側のLEDバルブが切れたからといって、左右で異なるメーカーや色温度のバルブを装着することは認められません。また、点滅する仕様や、走行中に色が変わるギミック機能が付いたバルブは完全に保安基準不適合(違法改造)となります。