当然ながら、このスキャンダルが私生活やチームに与えた影響は甚大でした。阿部選手は家庭内において、妻であるめぐみ夫人に対して事実関係を説明し、平身低頭で謝罪を重ねたと伝えられています。夫人側も深いショックを受けたとされますが、最終的には家族の絆を優先し、夫の野球人生を支え続ける道を選びました。
一方で、読売ジャイアンツ球団としても頭の痛い事態でした。伝統ある球団のキャプテンによる女性問題は、コンプライアンスやスポンサーへの配慮からも看過できない事案です。しかし、球団は公式な出場停止などの重罰を下すことはせず、厳重注意にとどめる方針をとりました。
特筆すべきは、この逆境における阿部選手のグラウンド上でのパフォーマンスです。バッシングの嵐が吹き荒れる中、阿部選手は打席で驚異的な集中力を発揮。この2012年シーズン、打率.340、27本塁打、104打点という圧倒的な成績を残し、首位打者と打点王の二冠を獲得(MVP受賞)。チームをリーグ優勝および日本一へと牽引したのです。グラウンドでの圧倒的な結果によって自ら雑音を封じ込めるという、常人離れしたメンタルの強さを見せつけました。