映像の世界で確固たる地位を築いた彼女が、さらに自らの表現を極める場として情熱を注いできたのが舞台演劇だ。過酷な稽古と連日の生本番という真剣勝負の場で、彼女は演技者としての筋肉をどこまでも鍛え上げていった。
中でも金字塔として語り継がれているのが、名作舞台『奇跡の人』における壮絶なパフォーマンスだ。ヘレン・ケラー役、そして後にアニー・サリバン役の両方を演じ分けるという快挙を成し遂げ、身体表現の極限に挑んだ。取っ組み合いの格闘シーンから、言葉を獲得した瞬間のカタルシスまで、劇場全体を震わせる魂の叫びは観客の胸を打った。読売演劇大賞など数々の演劇賞を総なめにした実績は、彼女が舞台女優としても最高峰の領域に到達していることを雄弁に物語っている。