警察庁が発表する組織犯罪対策の最新統計データは、日本の暴力団勢力が歴史的な底値を更新し続けている実態をはっきりと指し示している。全暴力団構成員および準構成員等の数は急減を続けており、かつて数万人規模を誇った指定暴力団の勢力は過去最小の水準まで落ち込んだ。特に組織の中心であった構成員数の減少幅は大きく、実質的な稼働能力を持つ若手人材の確保は事実上不可能となっている。
長年にわたる泥沼の分裂抗争は、警察当局による「特定抗争指定暴力団」への指定という強力な法的手縛りをもたらした。指定区域内での5人以上の集合禁止や事務所への立ち入り制限など、厳しい行政規制が課されたことで、組織的な活動や意思決定プロセスは完全に麻痺。かつてのように大人数で誇示するような威圧的集会は過去の遺物と化した。抗争の長期化は双方の組織を消耗させ、共倒れに近い形で組織基盤を自ら削り取ったのが実相である。