プロ球団が指名に踏み切れなかった最大の要因は、中学でバレーボール、高校でアメリカンフットボールに打ち込み、大学から6年ぶりに野球を再開したという「実戦経験の圧倒的な少なさ」にあります。大学4年間で急速に技術を伸ばしたものの、プロのスカウト陣は以下のポイントをシビアにジャッジしていました。
プロの現場で聞かれたスカウトコメントを総合すると、「恵まれた体格(186cm・90kg)から放つ飛距離やスイングスピードはプロレベル」とポテンシャルを絶賛する声があった一方で、「木製バットに対する変化球への対応力」や「インコースへの捌き」において、プロの1軍・2軍レベルの投手を攻略するには時間を要するという判断が下されていました。
さらに、守備位置が「ファースト(一塁手)」にほぼ限定されていた点も大きなネックとなりました。プロ野球において一塁手や指名打者(DH)のポジションは、外国人選手やチーム最強の長打者が座る激戦区です。一塁手枠でプロの支配下を勝ち取るには、打率3割・本塁打20本以上を期待できるほどの圧倒的な打撃実績が求められるため、大学通算本塁打数が数本にとどまっていた清原選手への評価は慎重にならざるを得ませんでした。