複合機の導入において、複合機におけるフィニッシャーの必要性を判断する最大の基準は、「印刷後の手作業にどれだけの時間と人件費を奪われているか」という一点に尽きます。日々の業務で会議資料、営業用提案書、請求書などの印刷部数が多く、それらを社員が手分けしてページ順に揃え、ホチキス留めを行っている現場では、作業時間の短縮効果が劇的な形で現れます。
例えば、月2回の役員会議や全体会議で30ページ・50部(計1,500枚)の資料を作成する場合、手作業で丁合(ページ順の並べ替え)を行い、1部ずつホチキスを留める作業には、複数人がかりで毎月約4〜6時間を費やすケースが珍しくありません。オフィス機器メーカーが公開した業務改善試算データによれば、この後処理を自動化することで、年間で約50〜70時間の労働時間削減につながり、人件費換算では年15万〜20万円相当のコスト削減効果を生み出します。
一方で、社内のペーパーレス化が進み、電子文書やクラウド共有が中心の組織では、高額なフィニッシャーを導入しても「数ヶ月に一度しかステープル機能を使わない」という形骸化が起きています。自社の月間印刷ボリュームと、出力後に発生している物理的作業の頻度を正確に棚卸しすることが、費用対効果を見極める第一歩です。