作中で描かれた年表と設定資料を照合すると、マーシャル・D・ティーチとロックス・D・ジーベックを結ぶ最大の物的証拠として浮上するのが「時間軸の符合」と「象徴的な命名」です。公式設定において黒ひげの年齢は40歳(新世界編時点)と明記されており、ロックス海賊団が壊滅した「ゴッドバレー事件」が発生したのは今からちょうど38年前。つまり、事件当時ティーチは生後わずか2歳の幼児としてこの世に存在していた計算になります。
海軍の最高戦力やロジャー海賊団の介入によってロックスが討ち取られた際、その血脈が秘密裏に生き延びていたとする仮説は、ポートガス・D・エースの境遇とも鮮やかな対比を成します。エースが父ロジャーの悪名から逃れるために母方の「ポートガス」姓を名乗ったのと同様に、ティーチもまた父ロックスの追手を眩ますために母方の姓である「マーシャル」を名乗っているという推論は、ファンの間でも極めて説得力のあるロックス黒ひげ親子説の根拠として定着しています。
さらに決定打となるのが、黒ひげ海賊団の巨大母船の名がサーベルオブジーベック号である事実です。「ジーベック」という特異な固有名詞を旗艦に刻み込む行為は、先代の覇者に対する並々ならぬ敬意や自負、あるいは自らの出自を誇示する明確な意図がなければ成立し得ません。