美談として語られることが多い「三粒の種」ですが、ネット上や初心者向け園芸記事にはいくつかの誤解も見受けられます。失敗を防ぐために、現場視点での盲点を整理しておきましょう。
誤解①:「3本とも無事に発芽したら、そのまま育ててよい」
これは最も多い失敗例です。鳥や虫に食べられず3本すべてが順調に発芽した場合、そのまま放置すると養分や日照を奪い合い、すべてが細く弱々しい苗に育ってしまいます。本葉が2〜3枚出た段階で、最も元気な1〜2本を残して残りをハサミで根元から切り取る「間引き」の工程が不可欠です。
誤解②:「どんな野菜でも種は3粒蒔くべきである」
作物の種類によって最適な播種(はしゅ)方法は異なります。大豆・エダマメ・オクラ・トウモロコシのような種子が大きく初期生育に競合が必要な作物は「3粒蒔き」が最適ですが、ニンジンやホウレンソウなどの微小種子は「筋蒔き(すじまき)」、レタスなどは「セルトレイでの育苗」が基本です。すべての作物に一律3粒ルールを適用するのは禁物です。