至学館高校の名を全国区へと押し上げた最大の象徴が、硬式野球部の躍進と、甲子園球場で異彩を放った校歌「夢追人(ゆめおいびと)」です。
従来の学校教育における厳格な軍歌調・行進曲風の校歌とは一線を画し、「一番高い山に登ろう」「一番綺麗な星を掴もう」という情緒豊かな歌詞とJ-POPバラード調のメロディで構成された同曲は、2011年夏の甲子園初出場時にSNSや民放特番で爆発的な反響を呼びました。作詞・作曲を手掛けたプロのクリエイター陣と学校側の「生徒たちが卒業後も一生口ずさみ、人生の支えとなる応援歌を」という熱意から生まれたこの校歌は、今や学校のアイデンティティそのものとなっています。
この校歌に象徴されるように、硬式野球部の強さの根底には「型にはめない自主性の尊重」があります。監督主導の軍隊的なスパルタ指導ではなく、選手自らが局面ごとの戦術を思考し、失敗を恐れずに挑戦するメンタルトレーニングが導入されてきました。この育成哲学は、全国大会の常連である女子レスリングやインターハイ上位常連の陸上部にも共通しており、指導陣と選手が対等な目線で目標を共有する風土が、同校のスポーツ実績を牽引しています。