実写化において避けて通れないのが原作漫画との違いです。週刊ヤングマガジンで連載された原作は、緻密なロジックと膨大な心理モノローグが特徴ですが、実写ドラマ版では30分枠・全10話という制約の中で非常にシャープな再構成が行われました。
最大の変更点は、物語のスピード感とカット割りの緊迫化です。原作では数話にわたって描かれる死体損壊(浴室での解体や熱湯処理)のプロセスは、テレビ放送の倫理基準に配慮しつつ、哲雄と歌仙の息詰まる会話劇と効果音を巧みに使った演出でスピーディに描写。視覚的なグロテスクさを適度に抑えながら、精神的なおぞましさを増幅させる手腕が発揮されました。
もう一つの決定的な相違点は、哲雄と恭一の「疑似的なバディ関係」の強調です。原作でも恭一の生い立ちや葛藤は描かれますが、ドラマ版では狭いワンルームに軟禁され、互いを監視し合いながら食事を共にするシーンなどに多くの時間が割かれました。欺き合わなければ殺される敵同士でありながら、どこか似た境遇を感じ取る二人の奇妙なシンパシーが、ドラマならではの濃密な人間ドラマへと昇華されています。