「日本一のビルだから、東京タワーを見下ろす展望台に誰でも自由に行けるはずだ」――もしあなたがそう思って麻布台ヒルズを訪れようとしているなら、直ちに計画を見直す必要があります。ここには、ネット上の古い情報によって多くの観光客が直面する大きな落とし穴が存在します。
森JPタワー33階には、かつて東京タワーを眼前に収める見事な絶景スポット「スカイロビー」が存在し、2023年11月の街開き当初は一般来訪者に対して無料開放されていました。SNS上では「東京最高の映えスポット」「完全無料の神展望フロア」として爆発的な拡散を呼び、平日・休日を問わずエレベーター前に数百メートルの長蛇の列ができる異常事態に発展したのです。
しかし、この狂乱は長くは続きませんでした。過度な混雑による雑踏事故の懸念、ゴミや騒音問題、そして何より下層階に入居する外資系エリート企業やオフィスワーカー、高層階住民のプライバシー確保の観点から、運営サイドは抜本的な方針転換を決断します。2024年4月18日をもって、スカイロビーへの一般無料入場は完全に廃止されたのです。
現場観察から見えてくる現在の利用実態は極めて厳格です。33階フロアへアクセスできるのは、以下の条件を満たした対象者に限定されています。
- 33階・34階の指定レストランやカフェ(「Dining 33」など)の正規予約・利用者
- 森JPタワーに入居するオフィスの社員および関係者
- 麻布台ヒルズの居住者およびその招待客
- ヒルズハウス(会員制施設)のメンバー
知恵袋やSNSには現在も「せっかく現地に行ったのに警備員に止められて上がれなかった」という落胆の声が後を絶ちません。日本一の眺望は今や、相応の対価を支払った者や関係者だけに許された「選別された特権」へと姿を変えています。訪問を計画する際は、事前のレストラン予約が事実上必須であることを認識しておくべきです。